2026年度から引下げとなる雇用保険料率と今後施行される適用拡大

 雇用保険料率は、毎年度、財政状況を踏まえて見直されており、先日、2026年度の雇用保険料率が決まりました。以下では、2026年度の雇用保険料率と、2028年10月に施行される被保険者の適用拡大について確認します。

[1]2026年度の雇用保険料率

 雇用保険料率は、失業等給付の受給者数や保険料の積立金等の財政状況を踏まえて、安定的な財政運営と保険料負担軽減の両立を図りながら慎重に決定されています。2026年度については、2026年度以降の財政運営の試算結果を踏まえて下表の料率とすることが決まりました。

表 2026年度の雇用保険料率

事業の種類負担者
(1) 労働者負担(2) 事業主負担雇用保険料率
(1)+(2)
一般の事業5/1,0008.5/1,00013.5/1,000
農林水産・清酒製造の事業6/1,0009.5/1,00015.5/1,000
建設の事業6/1,00010.5/1,00016.5/1,000

[2]2028年10月に施行される被保険者の適用拡大

 現在、雇用保険では、以下の2つの要件を満たす従業員が被保険者となります。
 ※昼間学生等一部除外あり。

  • 週の所定労働時間が20時間以上である
  • 31日以上の雇用見込みがある

 この被保険者となる要件は、2024年に改正された雇用保険法により、2028年10月から以下のように変更となります。

  • 週の所定労働時間が10 時間以上である
  • 31日以上の雇用見込みがある

 この被保険者の適用拡大により、労働者の大多数が雇用保険に加入することになるとされています。

[3]適用拡大に伴う変更点

 現状、雇用保険被保険者離職証明書(離職票)を作成する際、被保険者期間の算定基準については「賃金の支払の基礎となった日数が11日以上」または「賃金の支払の基礎となった労働時間数が80時間以上」の場合に1ヶ月とカウントしています。この被保険者期間の算定基準について、2028年10月以降は「賃金の支払の基礎となった日数が6日以上」または「賃金の支払の基礎となった労働時間数が40時間以上」の場合に1ヶ月とカウントすることになります。この他にも適用拡大に伴い、細かな点が変更されることとなっています。

 雇用保険料率は毎年度見直され、2026年度は引下げとなりますが、労災保険率は3年に1度の見直しとされていることから、2026年度の見直しは行われません。給与計算や年度更新の際に、保険料率を誤らないように注意しましょう。

■参考リンク
厚生労働省「用保険料率について
厚生労働省「雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)の概要

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。